薬膳&中医学の本

学んだ薬膳&中医学を日常で実践したいときに活用する本

薬膳&中医学の本

せっかく学んでいる薬膳と中医学、毎日の暮らしの中で健康に役立てたいですよね。日常に取り入れて体験することによって有意義な実習になりますし一石二鳥です。

けれど道半ばの知識では心許ないので、頼れる確かなガイドがあるといいですよね。そんなときに私を助けてくれるガチな本を紹介します。

中医食療方

体質別、症状別、疾患別、癌、男性、女性、小児と、大きく6種類に分けて食療方が解説されています。写真や絵がないので(巻頭に生薬のカラー写真は掲載されています)一見難しそうに見える本ですが、実は調べやすくて使いやすく、たくさんの薬膳が載っています。

素敵な写真がいっぱいの薬膳料理の本の方がモチベーションは上がるんですが、そういう本は大切な部分が希薄だったりして、焦点がぼやけた薬膳で終わってしまいがちでした。一番大切な部分を省かず最優先する本を活用して薬膳を作ることが自分には必要でした。

例えば不眠症なら、まずは不眠を中医学的にどう捉えるかの説明があります。様々な不眠症状の特徴とその人の体の状態からさらに分類して証を立てます。その人の不眠がなぜ起きているのかそのメカニズムを考えます。それが表になって整理されています。

そしてそれぞれの証に応じた食治原則と食材の表を載せています。その後にたくさんの薬膳料理が紹介され、レシピだけではなく丁寧な解説もついています。

そのまま同じ材料で作ることが難しくても、食材の表にある別の材料を使って料理できますし、たくさんの料理法を見るとオリジナルの発想も浮かんできます。それに、完璧じゃなくたっていいわけで、私は参考にする感じで活用しています。

鳩麦や胡桃、枸杞の実や松の実など、手に入るけれどどんなふうに料理に活用すればいいのかわからなかった中薬食材もこの本のおかげで気楽に使えるようになりました。

この作業の繰り返しが、症状が起こる病理を見極める訓練になって知識がどんどんついていきました。代表食材や代表中薬は自然と頭に入っていったので暗記しなければならない量が減りました。

漢方診療ハンドブック

恩師から薦められて購入した本なのですが、ここに載せようとよく見てみたら初版は昭和56年、現在第4版の増補改訂版でロングセラーでした。

著者の桑木博士は西洋医学を学んだのちに漢方を学んで東西医学の融合を実践されてきた著名な専門家です。本来この本は、西洋医の方が漢方処方を学ぶ際の指針書でハンドブックなんですね。

この、西洋医学のお医者さん目線に合わせて作ってあるのがすごく良かったんです。私たちは今中医学目線の勉強をしてますが、もともとは中医学的な文化がなく育ってきたので病気についてはまだまだ西洋医学目線で捉えがち。

それをどんなふうに漢方処方に変換するのかを具体的に教えてくれます。この本も最初は文字がいっぱいで難しそうに思えましたが、基礎知識があれば大丈夫でした。それどころかハンディだけあってたくさんの大事なことがギュッとコンパクトにまとまっていてすごく便利なんです。

ちなみにこの本では証を求めるのに「八綱弁証」を使います。それがとても合理的で、メチャメチャわかりやすいチャート表もついています。この本を手にした人はみんな一生「八綱弁証」の使い手になってしまうのではと思ってしまいますね。

生薬や方剤のことも調べられるようになっているのですが、詳細を省いてすぐに必要な情報が取れるよう要約されてるんです。調べるための本ではなくて、まさにすぐ手にとって使うための本です。

いかに弁証論治するか

この本も愛用しています。Amazonで評価コメントなどを見て、どうしても欲しくなって購入したものです。「いかに弁証論血するか 続編」もあります。

漢方を研究する西洋医の方向けに著者が行った漢方講座と、専門誌に連載した臨床講座をもとにしてまとめられた本です。この講座が人気を博したのは、難しい中医学理論の用語を並べるよりも日常の臨床への利用のしやすさにできる限り配慮されたものだったからだそうです。

中医学理論の知識を深めてもらおうと「弁証論治」の理解に特化しています。そのためにまず「病因病機」から、どのような経緯でそこに至ったのかを検証します。

病因病機の特徴を系統的に分類した一目でわかるチャート表や、作用の仕組みが理解できる方剤の構成表、症状から証を鑑別し治療原則もわかる一覧表、他にもすぐに知りたいことがすぐにわかるよう整理した表が多用されています。

著者の実際の症例や民間療法などの参考を載せていたり、さまざまな有益な情報が不規則に捕捉されています。講義の途中に講師の先生が話してくれる内容をそのまま収録してくれているような感じで、編集に人間味を感じます。

ついこの本を手に取ってしまう理由は、やはり本文の解説の充実度とわかりやすさだと思います。そして調べたいことがどれにも当てはまらないという漏れが生じないのは、やはりすごく丁寧に作られていて使用者に優しいということなんだと思います。

最後に次元の低い話ですが、私にとってはA4というサイズがありがたかったです。読みやすくて文面には余白を感じ、無駄に疲れている?脳に優しく感じました。

中医内科学

この本も我慢できずにAmazonで購入してしまった本の一つです。中医内科学は国際中医薬膳師の受験資格である上級の学習科目ですが、購入した時にそのことは知りませんでした。ここで載せるには本来難度が高い本ですが、伝えたいことがあるのでおまけで入れされてください。

最初ページをめくったときに驚いたのは、目次の疾病名に知らない、読めない漢字がいくつか並んでいたことです。この歳になって目の前に読めない字が並んでるってなかなかのショックです。焦りました。目次が中国語表記だったんですね。(実は今でも読めないものがあります)

後でわかったんですが、この本、中国国内で中医薬大学などの教材をもとに作られた国際中医学専門員(国際中医師)の試験のための参考書でした。本国で学生が使用する教本ということです。その日本語版です。中身は訳された日本語です。

購入した当時これを貪るように読んだんですが、もちろん難しくて何度も読み返さないと理解が追いつきませんでした。難しい、でも、読めば読むほど興奮しました。長年求めていたものがそこにあったからです。

何が原因となってどのような経緯を辿り、その症状・その疾病に至るのかという問題、それが私の追求して止まない部分でした。その今までの疑問が劇的に解消されていきました。あの時の嬉しさと感動は忘れられないです。

中医基礎理論を勉強を始めたことでそれまでの長きに渡った疑問はだいぶ解かれていましたが、勉強が進んだ分また新たな疑問が生まれていました。それは次のステージに行かないと答えが出ないわけです。より深層の部分に行って答えを見つけたかったんですね。

解き明かせない悶々とした日々から抜け出て、私はこの本のおかげで晴れ晴れとした気持ちでまた日々の学習に戻り集中することができました。ただ、今でも本文中にある日本で使われていない読めない字を全部は調べていないので、その点はスッキリしてないです。

前述の「いかに弁証論治するか」は、西洋医学的な見方、日本人目線に配慮したものでしたが、これは完全に本国目線のオール天然100%中医学です。素晴らしいのは、詳しい学問書でありながらこの本も完全に実用対応だということです。知りたいことがいっぱい詰まっている、私にとってはお宝のような本です。

終わりに

今回は少し難度の高い本を紹介しました。

学習の段階にはもちろん順序がありますが、自分の実力よりレベルの高い練習をする、負荷をかけることが私にはとても大きな成長に直結しました。単なる予習なのかもしれませんが、目の前の景色が変わったのは確かです。

特に「中医内科学」の本については、未熟でも何度も何度も反復して読み込むことで、バラバラだったパーツが繋がる時がきたり、絡まって解けなかったものがスルッと解けたりする、そんな瞬間があって格別な思いでした。

その後上級講座の学習科目で中医内科学を履修しましたが、最高に楽しく幸せな授業でした。果てしなく深い世界ですが、これからも真摯に学習を続けていこうと思います。

ここで挙げた本は全て中医内科学に関するものになりましたが、薬膳はここを制しない限り前に進めません。実は私自身もいまだに家族にたいした薬膳を施せていないんですよね。

タイトルの満天薬膳までは望みませんが、もう少し頑張ります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました