合格後の仕事や活動

薬膳を学んでから気づいたまさかの料理したくない問題

合格後の仕事や活動

このタイトルに共感してくださる方がどのくらいいらっしゃいますか?薬膳てそもそも料理なのに、料理したくないってどういうことなんでしょうか。

カミングアウトしますが、当ブログは薬膳料理を作るのが嫌なのに薬膳を広める活動をしている人が書いている薬膳のブログです。(笑)

ここでは、自分は薬膳で何がしたいのか、自分の適性は何なのかを見極めることがとても重要で、結果私はどうしたのかをお話ししたいと思います。

薬膳の仕事をするには必要なスキルがあります

薬膳の勉強をスタートする人のスタイルは様々です。初めからやりたいことが決まっていて目的のために学ぶ人、今の仕事にプラスしてステップアップしようとしている人、純粋に興味を追求する人。

その中でも中医薬膳指導員の試験を受けることを決めた人は、多かれ少なかれ仕事のことを考えたことがあると思います。純粋に勉強の証として受験した人も、有用な資格をとっていればその専門知識を活かそうと考えるときがいずれくるかもしれません。

それに、こんなに重要な知識を自分一人で持って使っているなんてと感じ、多くの人に伝えるべきだと考えるようになります。優秀な人や適性のある人と思われたら、講師の先生や周囲から仕事を手伝ってほしいとお声がかかることもあるでしょう。

実際の薬膳の仕事ですが、仮に最上位資格の国際中医薬膳師の資格を持っていてもその資格だけですぐにできるのは、①薬膳の料理教室を開く、②薬膳のスクール(教室)を開く、③薬膳の講師になる、④飲食店を開く、大きく分けてこれくらいです。あとは今なら⑤薬膳のライターになる、これもできそうです。

実際にそれらの仕事をしている人たちを見て最も必要だと思ったものは次の4つです。

  1. 料理ができる(レシピが作れる、デモができる)
  2. 講義ができる(授業を組み立てる、人を惹きつける)
  3. 記事が書ける(依頼なら相手のニーズに対応、自己なら資料やテキストの編集能力)
  4. 集客ができる

自分はこの中のどれが強くてどれが弱いのか、最初に自覚して準備することが大切だと思います。そして3と4は外注が可能ですが、料理と講義ができるのは自分一人しかいません。

理論を講義することが苦手なら料理教室という形態にすることが必要ですし、料理のデモが苦手なら理論の講義を他よりも魅力あるものにする必要がありますよね。そしてこの人前で話す、ものを伝えるという講師という仕事、受ける側からの評価である人気不人気がしっかり出てしまい、なかなかシビアな世界です。

そして注目すべきことがありまして、講義の最後などにに食べるという行為があると人は非常に気持ちが上がるというのを体験しましたし見てきました。五感も冴えて記憶度も上がりますし、何より集客がいいです。食すことってとても大事なポイントなんです。

私は仕事をするために勉強を始めたわけではありませんでしたが、学習のレベルが進むとありがたいことに恩師の方が自然に講師養成の環境を作ってくださいました。そして小さな場数から踏んでいくことができました。そんな中で、料理が得意なだけに気付くのが遅れた「薬膳は好きだけど料理はしたくない」という気持ちにしばらくは何か後ろめたさのようなものを感じていました。

でもこの「薬膳は好きだけど料理はしたくない」という問題、その後意外と簡単に解決しました。

料理のトラウマに気づいていなかった!

薬膳の勉強を始めようと思ったときは、まともな体になりたくて藁にもすがるような気持ちでした。だから細かいことに気持ちが及ばなかったみたいです。とにかく体調が悪いですから毎日の役割をこなすだけで精一杯で、その上学校に通うわけですからただただ学ぶことに必死でした。

いつか元気になったらそのときは同じように苦しんでいる人や次の世代にや学んだことを伝えられたらいいなと、先のことはただ漠然と考えていました。

そして料理というのはもう40年近く毎日繰り返している行為で当たり前の空気のようなものだから、特別意識して考えることはなかったんですね。子供が4人もいましたし仕事もありましたし、料理が好きとか嫌いとか、したいとかしたくないとか、そんなことを思う隙もなかったんでしょう。

その後薬膳の勉強を進めるうちに、おかげさまで少しずつ調子が良くなっていっていきます。でも、もうその頃には私の中で料理は辛く苦しいものとして固定化されていました。後でわかったことですが、「鬱」の状態がこの「料理」というアイテムに深く関わりがあったようです。

家族以外に料理を作る余力がないですが。

中医薬膳指導員試験の対策セミナーの最後に、学んだ理論をもとに実際に薬膳料理を考える弁証施膳の授業があるんですが、どうもその辺ではっきりと自覚したみたいです。他の生徒のみなさんは盛り上がっているのに、一方私にはそこまでのテンションはないなと。

うまく説明できないけれど、自宅のキッチン以外でもう料理というものに触れたくないのか、施膳の授業に入ったらなんだか気持ちがちょっと冷めてしまったような感覚でした。弁証施膳を考えるのはいいけれどそれを実際に作ることを想像するとやりたくないし見たくもない。

厳密に言うと、家族には愛情と責任があるからなんとかやってるのであって、それでもうすでに限界値を超えているからそれ以上の料理はもうしたくない。

そこで気付きます。あれ、私もし講師になったとしても実習できないな。絶対やりたくないじゃん。レストランやカフェをやりたい人とは自分が異質であると認識します。そして、私の年齢では自宅で小さな薬膳料理教室を開くのが一番現実的だけど、それやりたくないなぁと。

ちなみに私は本来は料理が大好きです。子供の頃から特技で8歳の頃から料理を始め12歳でたいていのものは作れるようになっていました。結婚するまで料理は私の大切な趣味でしたし、結婚してからはその料理のおかげで我が家の食生活は常に充実していました。

でも50歳を過ぎたあたりでしょうか。その作業が非常に苦痛になってきて、料理をするのに気持ちを奮い起こさねばならなくなってきました。体や脳の機能低下、鬱など色々原因は考えられますが、毎日、毎食、食事の時間はすぐに巡ってきてストレスの無限ループから逃げることができません。

「やっつけ料理」と「ざっくり薬膳」

そんなわけで私の作る食事は、とにかく終わらせたい「やっつけ料理」になっていきました。(家族にはバレてないつもり)薬膳はどうしたかというと、そんな中でも無理せず簡単に取り入れるスタイルが自然に出来上がっていったみたいです。

家族の体調が悪いとき、病気のときはそれに応じた薬膳を用意しますが、通常の食事は薬膳を学ぶ以前から作ったきたものとメニュー的にそんなに変わっていません。

変わったことは食材、調理法、調味料、プラスするトッピング、この4つをざっくり薬膳的に選んでるということですね。あくまでもできる範囲でやらないよりはマシって程度なんですが、ざっくりじゃないとめんどくさくて習慣にならないので。

極端な例で言うと、蒸し暑い夏にとうもろこしを蒸して出したらそれも薬膳だし、冷やしたスイカを出したらそれも薬膳です。そのくらいのことなら誰でもできますよね。

大事なのは、①家族の体の証を知っていること、②その時々の体の状態を把握していること(喉が痛いとか食欲がないとか)、③最後にその季節の薬膳、これらのことがちゃんとわかって前提になっているかどうかです。

私のような人が他にもいるはず

私は理論が好き、仕事で料理はしたくない。それがはっきりわかった頃、もしもこの先薬膳の仕事をするなら初心者向けの理論講座などの講師ができたらいいなと思っていました。実際その方向で事態も流れていました。そんな中で、料理をしたくない自分に後ろめたさも持っていました。

でもある日ふと思いました。私の他にも毎日の料理が辛い人がきっといっぱいいる。その人たちは薬膳なんて無理だと最初から諦めているだろう。そういう人たちに、料理を嫌々している私がやっている薬膳を正直に伝えたらいいんじゃないかって。

料理が嫌いな人、苦手な人、したくない人は世の中にたくさん。そういう人だって健康にはなりたいですよね。そもそも健康状態悪そうじゃないですか。そんな人たちにもし薬膳をしてもらえたら素敵です。「料理をしたくない薬膳家」が伝える「ざっくり薬膳」、これが私のスタイルになりました。

それからは、自分がどこに向かって歩いていくのか方向性が定まって気持ちが安定しました。「薬膳やってるんですけど実は料理したくないんです」と、今まで恥ずかしくて言えなかったことも言えるようになりました。こんな私でも誰かの役に立てると自信が持てるようになったんですね。

すべて解決する方法がありました

そしてこの私のわがままの大きな解決策になったのは、「調理はしないけれど調理されたものを少量出すミニ薬膳」というスタイルです。私とは逆に、話すよりも料理を作る方が好きという方がいるんですね。そういう方にざっくりなミニ薬膳の調理を依頼します。

調理の依頼もざっくり料理なのでやることは簡単、相手にかける負担も少なくていいんです。生徒さんは食べるというより、教材として食材の働きや味付けを自分の舌や体で確かめる実験のような感じです。調理が依頼できないときは手を加えなくてもいい素材を使ったり、即席薬膳スープや薬膳ドリンクを作ったりすることもあります。

参加した人は料理教室ではないのに食べることができ薬膳を体感して講座はより楽しみになります。ざっくりでミニなので経費も抑えられ講座料金も低く抑えられます。講義をする側も受ける側も、調理をする側も全員win-winです。

まとめ

現在の仕事に薬膳をプラスするのではなく薬膳だけで仕事をするのに重要だと思う要素は、実際の薬膳家の方たちを見て感じた次の4つでした。

⒈料理する、⒉講義する、⒊ライティング、⒋集客

私はそれを踏まえずにいたのでしばらくの間気持ちが彷徨っていました。でも時間を経て今は自分の薬膳のスタイルを見つけることができました。わからないなりに歩き出して行動したことで得られた結果のように思います。

私がしていることは正解ではないし単なる例にしか過ぎません。将来の資格の取得後について以前の私のように漠然としている方、彷徨っている方がいたら、一度自身と向き合っていただいて方向性を調整をするきっかけになればとてもうれしいです。

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